10時頃起床、晴、暑い。
宅急便と手紙を出しに外出。ちょっと歩くだけでも暑い。沖縄の人は「100m先のコンビニに行くのも車を使う」とよく自虐的に話すが、この暑さでは無理もないかなと思う。これまでできるだけ徒歩での移動を図ってきたが、そろそろ考えないと熱中症になる恐れもある。
近くのローソンで荷物を出そうとすると、ゆうパックのみの取り扱いで、宅配便はファミリーマートで出してくれと言われる。これもカルチャーショックのひとつ。ちなみにセブンイレブンは沖縄には進出してないようだ。
店のおばさんがファミマは200m先にあるというので、歩き出すがなかなか着かない。しばらくして、こりゃ久米のファミマのことだと合点がいく。どう考えても500m以上はあるけど、と文句を言いながら歩く。山頭火も行乞記のなかで書いていたが、道をたずねると、遠めに言う人と近めに言う人の両極端に分かれるらしい。彼はそのことで何度も痛い目にあったようで、「田舎の人は道の教え方を知らない」「道の教え方で知能指数がわかる」などと、散々にこき下ろしている。
ファミマでは今度は危険物を入れていないかのリストを渡され、すべてにチェックさせられる。沖縄から本土への荷物は基本航空便になるからだ、とすぐに納得できたが、これもカルチャーショックのひとつではある。危険物があると船便になってしまうのだ。帰りは違った道をと思い回り道。ホテルの壁沿いにハイビスカスがきれいに咲いていたので撮影した。沖縄といえばハイビスカス、どこでも普通に咲いている。何度がカメラを向けようとしたのだが、萎れているものが多くて、時期が過ぎたのかなと思っていた。調べてみるとハイビスカスの花は咲いたら一日持たずに萎んでしまうのだそうだ。
ブログにアップしたのは、石敢當(いしがんとう)の横できれいに咲いていたハイビスカスの写真。石敢當も前から気になっていたので、調べてみた。これは丁字路や三叉路に魔除けの石として置かれるものらしい。家ごとにある印象だったので、てっきり土地の境界線や定礎のたぐいだと想像していた。股をくぐられると死んでしまうと伝えられる魔物マジムン。この魔物は直進しかできなくて、丁字路や三叉路に突き当たると道を乗り越えて家の中に入って来てしまう。それを防ぐために石敢當という文字を彫った石を据える。そうすると直進してきたマジムンはこの石に当たって、粉々に砕けてしまうのだそうだ。
少し歩くと、孔子霊廟に出た。バス停があるので名前は知っていたが、初めて見た。赤い漆で塗られた建物で、隣の福州園と同じく中国そのもの。琉球と中国との交流の深さを感じさせる。首里城の正殿を見た感想からも、民族的、政治的なことはさておき、文化的には中国の影響が日本よりもはるかに大きいなと思った(あくまで新参者の第一印象であるが)。
回り道のおかげで思わぬ収穫があった、といい気分で帰路についたが、買い物をしようとして財布を忘れたのに気づいた。カバンに入れっぱなしだったのだ。従って今日の夕食はありあわせのレトルトカレー。これが結構イケる味で、たぶん自分でつくるよりも安上がりで美味いと思う。でも、明日はちゃんとレシピを考えて料理するぞ!
昨日、娘から連絡があった。これからはスマホ代を自分で払うという(なんていい子!)。沖縄の暮らしはどうと聞かれたので、なんとかやってるとだけ答えたが、本当はこのブログを見てくれと言っても良かったのかな。自分の備忘録と親しい人への近況報告のつもりではじめたブログだが、アドレスを教えたのはまだ友人一人だけだ。公にできる範囲ではあるが、ほぼ正直に自分の日々の行動や精神状況を記してきた。そんなものを肉親に見せてもいいのかという気恥ずかしさもあって、躊躇してしまった。皆に紹介する前に、自分自身で一度通読して見る必要がある。もう少し熟成させよう!
【食事メモ】 昼食 冷凍チャーハン(温泉卵のせ)、野菜ジュース 夕食 カレー(温泉卵のせ)、ご飯1合、豆とトマトのサラダ、ジャスミン(さんぴん)茶ハイ