8月20日月、30度、晴
少し秋めいてきた。沖縄では旧暦の7月15、16、17日がお盆となるそうだ。今年は8月23、24、25日がそれにあたり、本土とはまったく違う日にちで行われることを知った。内容も盛大かつ独特の行事があるみたいだ。住んでみてはじめて分かったことで、ここでは旧暦が未だに生きている。旧暦併記のカレンダーを手に入れないと沖縄の生活感覚はつかめないようだ。
19日で運転免許の違反歴がゼロに戻った。移住4か月目にして、身の回りの要件が整ったような気がする。住居も、家財も、仕事も、必要最低限なものは揃った。ようやく助走期間を終えた気分だ。9月からは新たなステージ、プラスアルファを求める歩みになる。
轢かれしは 図鑑で知りし アカショウビン
【今日の一句】西原の琉大附属病院近くの県道に、羽を痛めたのだろうか、アカショウビンが飛び立とうともがいていた。オレンジの羽毛に同じくオレンジの大きな嘴。まん丸の黒目が必死さを生々しく訴えている。
バードウォッチングを趣味にしたのは新婚当時、新浦安のマンションに住んでからだ。東京湾奥の三番瀬につながる浅瀬の埋立地で、干潟や空き地は野鳥の宝庫となっていた。ギョギョシ、ギョギョシと聞いたこともない鳴き声の鳥はなんなんだ、と双眼鏡を買って調べだしたのが始まり。新浦安で魚釣りや潮干狩り、バードウォッチングやバーベキューなど四季折々に自然を満喫し楽しんだのが、その後の那須や沖縄移住につながったのだと言ってもいい。
東京周辺でもかなりの鳥を見ることができたが、ヤマセミ、サンコウチョウ、オオルリ、アカショウビンは図鑑で見るだけで会うことはできず、憧れの鳥となっていた。那須に住むようになってヤマセミ、オオルリには会えた。そしてここ沖縄で思いがけずアカショウビンとなんとも悲劇的な遭遇だ。どうすることもできず、目をそらして走り去ってしまった。帰り道、行き交う車に何度も何度も轢かれたのだろう、オレンジ色の布切れみたいにペシャンコになって、そこにあった。なんとかして飛び立とうとする絶望的な姿が、痛々しくて未だに胸をはなれない。