火曜日, 2月 07th, 2012 | Author:

今年の那須は寒い。マイナス10度を記録することもしばしばだ。自分は那須に移住して11年になるが、たしかそのころはこんな気候だったように思う。東京から嫁いで8年になる女性が「洗濯機の水が凍るなんてはじめてだわ」と驚くと、同僚の男性も「僕の家も風呂の水道が凍結していました」と相槌を打つ。

「嫁ぐ」といえば、戦後まもなく開拓農家に嫁いできたというばあちゃんの言葉を思い出す。

「あのころは雪がひどくてね。何メートルも積もって、戸が開かないくらいだった。石ころだらけの土地(那須は火山灰地)を畑や田んぼにするんだから、それは大変な仕事だったよ。男は仕事が終わると休めるけど、女は炊事に繕い物など家事がいろいろあるから遅くまで休めないし、日が昇ると開墾に出かけるから夜明け前に支度をしなければならない。目覚めると寝床の窓から三日月がさえざえと見えてね。あの月のことを今でも思い出すんだよ」

厳しい寒さなればこそ、美しく輝く月。三日月のシャープなフォルムが自分の置かれている状況を表しているようだ。生活を支えるのは日々の労働だが、労働を支えるのは「美しい」と感じる心だ。

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